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用語解説

ノンタイムロス外傷・障害(のんたいむろすがいしょう・しょうがい)

Non-time-loss injury

内容
 ノンタイムロス外傷・障害は、スポーツ活動(練習や試合)への参加制限(離脱)には至らない、もしくは受傷後のスポーツ活動(練習や試合)への参加制限(離脱)が24時間未満であった外傷・障害と定義されています。従って、外傷・障害を抱えながらもスポーツ活動(練習や試合)に参加している実態や外傷・障害特性を正確に把握するために用いられます。
 ノンタイムロス外傷・障害を正確に把握することは、スポーツ活動(練習や試合)への参加には制限のない軽度から中等度の外傷や障害を対象とした外傷・障害の予防対策を検討する際に重要です。タイムロス外傷・障害に加えノンタイムロス外傷・障害を正確に把握することは、アスレティックトレーナーやスポーツ医学の専門家が、スポーツ現場で発生した全ての外傷・障害に対し日々実施しているアスリートサポートの仕事量を認識する際にも役立ちます。
参考文献
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● 砂川憲彦,真鍋知宏,半谷美夏,細川由梨,奥脇 透, 広瀬統一,中山晴雄,武冨修治,笠原政志,眞下苑子,増島 篤:スポーツ外傷・障害および疾病調査に関する提言書:日本臨床スポーツ医学会・日本アスレティックトレー ニング学会共同声明,日本アスレティックトレーニング学会誌,7(2):155-171,2022.

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