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用語解説

リコンディショニング(りこんでぃしょにんぐ)

Reconditioning

内容
 国際的にコンセンサスを得た明確な定義はありませんが、基本的には、様々な要因(外傷・障害、疾病 、疲労、手術など)によって低下した身体機能、体力、体調およびパフォーマンスを最大限まで向上させ、試合(競技)復帰することを目的とした行為や行動からなるプロセス1を意味しています。到達レベルは、「外傷・障害を生じる前の状態」や「競技でハイパフォーマンスを発揮できるレベル」2を示します。米国などでは、リコンディショニングはリハビリテーションの一つのフェイズと捉える場合やリハビリテーションと同義で用いられることもあります2,3。本邦において、リコンディショニングは、スポーツ活動を継続しながらも身体に何らかの不具合を有してスポーツ活動に制約がある者を対象とするという点に特徴があります。例えば、膝前十字靱帯再建術後の選手が復帰した後にも膝関節の腫れや筋力低下を来すことがありますが、それらに対して治療やトレーニングをすることで身体状態、コンディションを上げるというプロセスが挙げられます。また、投手が試合で完投した後、肩の関節可動域制限を生じることがありますが、このことによってその後の投球動作に支障を来している場合、肩の関節可動域制限を解消し、次の登板のために状態をあげていくというプロセスなどが挙げられます。
参考文献
1. 小林寛和編: アスリートのリハビリテーションとリコンディショニング上巻 外傷学総論/検査・測定と評価―リスクマネジメントに基づいたアプローチ―.文光堂,東京,8-9,2010.
2. Joyce D, Lewindon D.: Sports injury and rehabilitation. Routledge. London,3-10,2015.
3. Prentice WE.: Principles of athletic training: a guide to evidence-based clinical practice 16th Edition, McGraw-Hill,1-6,2017.

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