代表理事挨拶

日本アスレティックトレーニング学会代表理事
山本 利春

 我が国におけるアスレティックトレーナーの活動範囲と内容の拡大にともない、その存在が社会的に認知されつつあり、アスレティックトレーニングの領域に対する時代の関心と研究への期待はますます増大しております。また、「スポーツは、世界共通の人類の文化である」の考えに基づきスポーツ基本法が制定され、将来社会における、さらなるスポーツ文化の発展に向けて、スポーツ活動をする人々の事故防止はもとより、健康管理、安全確保への働きかけが一層求められています。

 このような社会的背景から、日本アスレティックトレーニング学会は、アスレティックトレーニングの領域に関わる健康・スポーツ・スポーツ医科学の普及・発展に寄与することを目的として、2012年6月に設立されました。また、2016年5月には法人化し「一般社団法人日本アスレティックトレーニング学会」として、より社会的認知を得るべく、関係諸機関との連携を密にしながら活動しております。

 今後正しい定義を提示していく必要がありますが、「アスレティックトレーニング学」とは、スポーツに関わる人々におけるスポーツ傷害の予防とケア、そしてパフォーマンス向上を目的として、学際的な研究成果とスポーツ現場における実践とを融合させることを目的とした応用科学の学問体系であるといえます。

 当学会は、現場で実践的に活動するアスレティックトレーナーに関わる技術(機能改善の手法、科学的裏づけなど)、教育(人材育成、資格、資質向上など)、立場(社会的役割、職域拡大など)、活動(実践報告、連携、応用事例など)など実践に根ざした応用的研究課題に取り組んでいきます。

 本学会がアスレティックトレーニングに関する実践と科学を結びつけるための一つの学問領域として発展し、アスレティックトレーニング学の確実な根拠を示すことがアスレティックトレーナーの社会的認知を高め、スポーツ医科学領域の発展に寄与するための重要な課題のひとつであると確信しています。

 本学会が、関連する皆様にとって有意義なものになるよう、多くの方々のご協力、ご参加を賜れれば幸いです。