代表理事挨拶


日本アスレティックトレーニング学会代表理事
広瀬 統一

 日本アスレティックトレーニング学会は、国内で初めて「アスレティックトレーニング」について議論し、科学と現場を結ぶ場所として2012年に発足しました。本学会では、スポーツ現場の安全管理、スポーツ外傷・障害予防やそれらからの安全かつ効率的な競技復帰、そしてパフォーマンスを向上させるための適切なトレーニング方法について議論しています。

 これからの日本のスポーツ界において、アスレティックトレーニングの重要性は今まで以上に高まります。東京オリンピック・パラリンピックに向けた国際競技力向上、学校部活動等での安全管理と効果的なトレーニング指針策定、そしてスポーツ愛好家の健康増進など、アスレティックトレーニングが貢献できる分野は多岐にわたります。これらのテーマについて学際的に議論するために、スポーツ科学、スポーツ医学を中心とした幅広い分野の研究者間で意見交換をする場所となることが、本学会のひとつの役割であると考えています。

 一方、近年はさまざまな学問分野でアウトリーチ活動が求められています。本学会も例外ではなく、専門学会としてアスレティックトレーニングに関する情報をスポーツ実践者や指導者に、積極的に発信していく必要があります。一方で、アスレティックトレーニングに関する情報をスポーツ実践者に伝えるもっとも近しい人、そしてスポーツ現場での課題を最も身近で感じている人は、アスレティックトレーナーです。そのため本学会は、実務者であるアスレティックトレーナーと研究者が一緒にスポーツ現場の課題や知見を議論できる場所になる必要があります。

 アスレティックトレーニングによって、「すべてのスポーツ実践者の選手生命が守られ、そして選手生命が豊かになる」。そのような環境づくりに本学会が貢献できるように、会員のみなさんとともに日本アスレティックトレーニング学会を発展させていきたと考えています。